事務所便り
トウキョウサンショウウオ飼育日記1
昨年のゴールデンウィークにトウキョウサンショウウオやアカハライモリの生息地が確認出来たため、本年はトウキョウサンショウウオの卵嚢の確認へ行ってきました。
今年は暖冬より2月中旬には探しに行きたかったのですが、さすがに確定申告期真っ最中だったため、3月にずれ込んでしまいました。現地へ行くと、昨年見つからなかったエリアでも産卵しており、広範囲に生息していることが確認できたため安心しました。
清水が流れ込む緩やかな浅瀬にある枝や草などに卵嚢を産みつけます。2つありますが、これはメスの卵巣が2つあるためで1個体が産卵したものです。産卵場所はどこも天敵のザリガニが多いのですが、まだ冬眠中のためか成体が狙われることはなさそう。
卵の分割状況から産卵して3日前後と思われます。
採取から10日後の写真ですが、既にエラまで出てきました。早すぎです。暖房の効いた事務所内に置いていたためなのか、猛烈なスピードで発生が進んでいます。1対の卵嚢を室内と室外に置いて、積算温度が発生のスピードに影響を与えるのか比較してみればよかったです。
さらに10日後。ワラワラと卵嚢から全個体が出てきてしまいました。慌ててミジンコを餌として与えてみた所、翌日には全て食べ尽くす食欲。元気なのは嬉しいのですが、成長スピードが異様に早いことと予想を上回る生存率の高さから、餌をイトミミズに変更。
採取して26日目。産卵から1ヶ月ほどですが、小さいながら前足と後ろ足が生え揃ってきました。イトミミズを投入すると飛びつきながらパクつく姿が可愛いですね。食べ過ぎてお腹がパンパン。
水面にプカーと浮いている姿は癒されます。
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