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事務所便り

南アルプス・北岳〜間ノ岳 後半

北岳には、「キタダケ」という名を冠する植物が多く生育していることから、今回の登山では、それらを探すことも目的の一つでした。しかし、時間に追われ満足に調査することができなかったため、次回来るときにはじっくり探したいものです。

kosugiran
コスギラン。ランの仲間ではなくシダ植物です。コスギランが草地からニョキッと出ている姿を見かけると、高山帯に来たなと実感します。
山梨県:絶滅危惧Ⅱ類

togakushidenda
シダ植物のトガクシデンダ。キタダケデンダとヒイラギデンダに的を絞り探していたところ、登山道の少し上にある岩の下で見つけました。高山帯に上がってからは雨が降りそうだったため、同行者の方々には先へ行って頂き、肩の小屋まで独り岩の下を丹念に見て回りました。
山梨県:絶滅危惧Ⅱ類

shirobanatakanebiranji
シロバナタカネビランジ。主に北岳の岩礫地に生育しており、淡いピンク色のタカネビランジは八本歯のコル方面に咲いていました。
山梨県:絶滅危惧Ⅰ類

aochasenshida1
シダ植物のアオチャセンシダ。20年程前、シダ植物にハマっていまして、このアオチャセンシダをどうしても見たかったのですが見つからず、ようやく今回確認することができました。この株は3歳児ほどの手のひらサイズと小さかったです。
山梨県:絶滅危惧Ⅰ類

miyamakanitsuri
何、雑草撮っているんですか?と同行の方に質問されましたが、このミヤマカニツリも希少な植物です。仲間のキタダケカニツリを探していたのですが、間ノ岳へ向かうなど時間が取れず、同定できたのはこの株のみ。
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)、山梨県:絶滅危惧I類

sanpukurindou
サンプクリンドウ。北岳、そして間ノ岳の3,000m級を回り、体力的に相当きつい状態でしたが、見つけてしまったので頑張ってザックからカメラを取り出し撮影しました。花は1cm程で高さも10cmに満たないほど小さくとても可愛い花です。
環境省カテゴリ:絶滅危惧IB類(EN)、山梨県:絶滅危惧I類

himeyanagiran
なぜ、高山帯の岩礫地にヤナギランが生育しているのか不思議だったため、記録で撮影しておきました。後で調べたら北岳に固有のヒメヤナギラン(キタダケヤナギラン)とのことです。

kitadaketorikabuto
キタダケトリカブト。余裕で見つかると予想していたにも関わらず、山頂周辺に全く生育していなかったため、花期を逃したのかと思っていましたが、お花畑にたくさん咲いていました。
環境省カテゴリ:絶滅危惧IA類(CR)、山梨県:絶滅危惧I類

kitadakeyomogi
地味ですが、これもキタダケの名が付くキタダケヨモギ。
環境省カテゴリ:絶滅危惧IB類(EN)、山梨県:絶滅危惧I類

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