事務所便り
少林寺拳法と税務調査
さて、少林寺拳法は全く役に立たないものなのか?役に立つものなのか?と問われれば、「とても役に立ちます」と今でも答えます。税務調査でも結構役に立ったりします。やはり調査も駆け引きですからね。ケンカ腰で挑むのが正しい税理士の姿と思われるかもしれませんが、一歩間違うと大事になります。公権力と公定力にケンカ腰で挑むのは無謀でありケンカ下手といえます。
少林寺拳法には守主攻従という教えがありまして、自分からは先に手を出すことはしません。相手から攻撃があって初めて身を守り、その瞬間に攻撃を仕掛ける体系なので、攻撃がなければ相手を傷つけることはしません。また、少林寺拳法では勝つ必要はなく、絶対に負けないことが重要視されます。
例えば税務調査の場面で「この取引の元データをパソコンで見させて頂けますか?」と調査官が依頼してきたとします。これを攻撃と判断する税理士は見せられないとケンカ腰で対応するため、当然、一悶着起きるわけです。
少林寺拳法の教えに従えば、まず、相手の真意を汲み取り何が狙いかを判断しますので、攻撃でないと分かれば守りも反撃も不要です。社長に確認して見て頂くか、より分かりやすいファイルを作成して説明する等の対策を講じます。実際には「負けないための対策」を事前に社長と協議しておりますから、何を見られようが調査時に慌てることはありません。
調査官は攻める駒がどんどんなくなりあせります。早く帰りたくなってきますが、早く帰ると何か言われるのか、時間潰しに入ったりもします。こういう時も、サッサと終わらせて帰ってなどとは言わず、一緒に時間潰しに付き合い世間話をします(笑)
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