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太陽光発電設備を個人で導入する場合の注意点
個人が太陽光発電事業を開始した場合、資源エネルギー庁が導入しているグリーン投資減税の適用があるものとして、所得税の青色申告承認申請書を提出し、30%特別償却や即時償却・7%税額控除を適用して申告を予定されている方も多いと思われますが、グリーン投資減税につき出力100kw以上の規模でも税務署から本減税の適用除外であるとして認めないという話がいくつか出ていることを昨年12月に聞きました。
国税当局の見解は、個人による太陽光発電の場合、規模がどれほど大きくとも事業的規模に該当しないのであるから全て雑所得であり、グリーン投資減税は当然適用できないという一方的なもの。したがって、太陽光発電のみの開業の場合、青色申告がそもそも認められず、白色のみとなってしまい青色申告特別控除や純損失の繰越控除は適用できないことになります。
さすがに苦情や問い合わせが多数あったためなのかは分かりませんが、本年に入って急遽対応が変わったようです。
昨日成田税理士会の確定申告研修会において、成田税務署の上席から50kw以上であれば事業的規模として取り扱う旨の正式なコメントがありました。
なぜ出力50kw以上であるのかについては、人を雇わなければならない規模であるからとのことですが、出力50kw以上の太陽光発電設備は電気事業法上の発電用「自家用電気工作物」に分類され、経産省に届出を出さなければならず、法廷定期点検を義務づけられていることが主な理由なのではと考えます。
出力50kw以上という基準が示されましたので、今後はトラブルも減るものと思われますが、50kw未満の方は申告の際にご注意ください。
出力50kw未満の場合、従前より事業所得や不動産所得で青色申告をしていても、太陽光発電設備は雑所得に該当するためグリーン投資減税は適用できません。
なお、法人の場合は出力に関係なく適用でき、消費税の還付については適正な手続きがなされていれば問題なく還付されますが、規模が小さい場合はメリットが少ないものと考えます。
追記:その後、50kw未満でも事業所得となるケースが公表されました。下記の資源エネルギー庁のHPをご参照ください。
http://www.enecho.meti.go.jp/category/others/green_tax/greensite/green/
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